<都立中入試> 夏の仕上げと外部模試のススメ <首都模試>

夏も終盤、こどもたちの夏期講習や夏季課題も佳境・・・といった時期ですね。

塾講師としてはお盆休みあとの微妙な中だるみが起きやすい神経質な時期でもあります。

とはいえ、入試まであと半年もありません。

この記事ではあらためて夏の終わりにどんなことを意識し、何をすることが大切かまとめていきたいと思います。

夏期学習の着地地点

受験の天王山と言われる夏休みは、受験戦争の1年間で最も勉強にまとまった時間が充てられる期間です。

学校に行かず毎日適性検査型の学習にフォーカスし続けられることは、やはり他の期間に例えられるものではありません。
また、一日中机に向かうことで入試本番に必要な受験体力をつけることも目的の一つです。

とはいえやはり一番の目標は数字の向上でしょう。

真剣に合格をとりにいくなら
「夏休みに成績を上げる」という漠然とした目標ではなく志望校偏差値に肉薄できるレベル(総合偏差値60↑)のところまで上げることが大切です。

この夏明けの模試の結果が子どもの受験校と合否を明確に左右するからです。

半年前で志望校最終確定はちょっと早いのでは・・と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし現実的にはむしろこれがギリギリのタイミングだと心得てください。

なぜなら二学期からは怒涛の過去問ラッシュが始まるからです。

都立中入試(公立中高一貫入試)の過去問は一般的に10年分が蔵書されています。

適性検査型の問題は思考力と論理力が問われるので、「やって答え合わせするだけ」では何の意味もありません。
間違えた問題を精査し、どういう思考回路が求められているのか理解し、論理的に整理をする。

作文はもちろん、記述問題が多い適性検査型では答えや公式を丸暗記すればいいという話ではありません。
設問の問う「軸」を正確に認識し、自分の思考回路と結論を論理的に書き直して修正していくことが肝心です。

自分の行きたい学校の出す問題に今どんな思考回路や理解が足りないのかを確認し補強していく最重要過程が過去問なのです。

そんな過去問を一年分、適性検査Ⅰから学校によってはⅢまできっちり「やりきる」のにどれだけ時間がかかるでしょうか。

多くの塾は一週間に一年度分という設定してゼミや日曜特訓などを開催しています。
私も一週間に一年分という意見には賛成していますが、通学や学校の宿題、通常通りの通塾などもあるなかでこのスケジュールはなかなか大変です。

かといって過去問より大切なものなんてありませんから、手を抜くわけにもいきません・・
そんな過去問を10年分やるわけですから、少なく見積もっても二か月半かかるわけです。

さらに言えば、過去問一周しかしないの?併願校の過去問はやらないの? となってくれば当然もっと多くの時間がかかります。

以上の現実的な観点から、過去問は9月スタートを守らなければいけない ということが強調したいのです。

そして、当たり前の話ですが志望校が決まってないと過去問は買えません。
というわけで、志望校決めのための数字は夏明けの模試が最終判断材料になってくるわけです。

受かるための模試活用

ここまでお読みいただいて、夏明けの模試の重要性はご理解いただけたと思います。
でも、 夏明けの模試総合偏差値60↑とはどの模試で? というのが大きな議題です。

模試の偏差値というのは、受験者の平均点で決まっています。
したがって、点数の取れる子(俗にいう頭のいい子)が多く受験した場合は、平均が高くなり偏差値は低く出るようになります。

「まだまだ頑張らなくては」というムチにもなるという見方も否定はしませんが、夏休み必死に学習した子にとっては酷です。
また、その偏差値をもって志望校を最終確定するという意味においては、実力以下の学校選びにつながる可能性さえはらんでいます。

当然ですが、点数の取れない子が多い模試のほうがいいというわけではありません。
実力以上の偏差値が出てしまうほうが学校選びとしては最悪のケースにつながりかねません。

そもそも自分が受ける模試の受験者層を推測(コントロールする)ことなどできません
・・・と言いたいところですが、ここが違うのです。

特に塾にお通いの方は、月に一回ないしは二月に一回程度模試を受けられていると思います。

夏明けの模試も当然のように設置されているでしょう。

それはそれで大切なテストなのですが、塾内模試の母集団はお通いの塾の生徒だけです。

その塾に通っている子の間だけで競った平均点は、失礼ですが本番からはほど遠い母集団と言わざるを得ません。

2/3の入試本番ではあらゆる塾や家庭教師のもとで勉強した子から、独学だけで試験に挑んでくる子どもたちもいます。
こういったバラエティーあふれる母集団における偏差値60と、同じ教材を使って学んだ塾生だけを母集団とする偏差値60では全く意味が違うのです。

したがって、この夏明けの重要な時期の模試数値はできるだけ本番に近い環境の模試結果を参照してほしいのです。

そしてそれを可能にするのが外部模試の存在です。

外部模試は特定の塾団体によって運営されているわけではないので、塾に通っていない子はもちろん、普段は大手学習塾に通っている子も受けます。

適性検査型で最も有名な外部模試は、やはり首都模試でしょう。   
※首都模試は私立4科型の模試もやってますので申し込みの際は注意してください

あえてトゲのある言い方をしますが、首都模試は集団塾や個人塾でもまともなところならば受験を勧めるはずです。

塾内模試とあわせて外部模試もお金払って受けなければいけないんですか? と保護者のご理解を頂けないこともありますが、
外部模試を受けたところで塾サイドにお金は入ってきません。

完全にその子の実力を公平な場ではかってほしい、という願いから勧めていると思ってください。

夏明けの首都模試は例年「第二回」という回次になりますが
塾に通っている人も通っていない人も、ぜひ母数の大きな塾外模試で総合偏差値60↑を目指して最良の夏の締めくくりを目指してくださいね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次